「魔女の宅急便」で知られる児童文学作家・角野栄子の日常に4年間にわたって密着したドキュメンタリー。2020年から22年にかけてEテレにて全10回で放送された同名番組をもとに、追加撮影と再編集を施して映画版として完成させた。 鎌倉の自宅で“いちご色”の壁や本棚に囲まれながら暮らし、カラフルなファッションとメガネがトレードマークの角野栄子。代表作「魔女の宅急便」は世界的ロングセラーとなり、2018年には国際アンデルセン賞・作家賞を受賞した3人目の日本人となった。その一方で、5歳で母を亡くして戦争を経験、結婚後は24歳でブラジルにわたり、34歳で作家デビューするなど波乱万丈な人生を歩みながらも、持ち前の冒険心と好奇心で数々の苦難を乗り越えてきた。「想像力こそ、人間が持つ一番の魔法」と語る彼女が、88歳になった今もなお夢いっぱいな物語を生み出し続ける秘訣を映し出す。 テレビ版で構成・演出を手がけた宮川麻里奈が映画初監督を務め、ロンドンを拠点に世界的に活躍する作曲家・藤倉大が音楽、俳優の宮崎あおいが語りを担当。